2005年10月02日

ペッパー警部

宮崎の小野さんがブログ(ここ)のなかでふれている見沢知廉の「天皇ごっこ」を読んでいたら,三里塚闘争で機動隊の無線に対して妨害電波を出して抵抗したという話がでてきた。
で,この妨害電波というのが,無意味なノイズが入るのではなく別の音声が入るというものらしく,そこで使われていたのが当時流行っていたピンクレディーの「ペッパー警部」だったという。
ペッパー警部 邪魔をしないで
ペッパー警部 私たちこれからいいところ
(爆)。というわけでなかなかナイスな選曲だったと。

ところでこの「邪魔をしないで…私たちこれからいいところ」という歌詞,どこかで聞いたことがあるなと考えてみると,
まだまだここからがいいところ
…くれぐれもじゃましないでね
そう!PUFFYの名曲「これが私の生きる道」。
プロデューサ=奥田民生がこれから女の二人組を歌謡曲として売出そうとしたとき,かつての女二人のグループの成功例であったピンクレディーを参照しなかったはずはない。
間違いなくピンクレディー/「ペッパー警部」はPUFFY/「これが私の生きる道」の元ネタのひとつだったろう。

女二人が「私たち」というとき,「わたしと(男の)恋人」なのか女二人自身のことなのか,両方の意味に取れるところにミソがある。「これが私の生きる道」の場合はかなり女二人もしくは女たち同士の意味に重点がある。
そこで「邪魔をしないで」と釘を刺されているのは男たちであるかもしれず,親やダメな兄貴であるかもしれず,「ペッパー警部」であるかもしれない。
PUFFYは元々わりかし好きなんだけど,意外にピンクレディーっていいかも。(今度使えるかなー)

PUFFYの歌詞を調べていたらこんなところにあった。
歌詞がJASRAC官許のもと全部載っていて助かるわぁ。この文章を書いている人が歌詞の引用ののちにこんなことを書いている。
…この歌詞からは、近年の若者にみられる、人づきあいに関して相手の立ち入ったことには干渉しないし、自分のことに関しても深く干渉されたくないという「無干渉主義」が読みとれる。
「もしも誰かが 不安だったら 助けてあげられなくはない」と、相手を助けることに消極的な態度を示しているし、助けるには助けても、「うまくいっても ダメになってもそれがあなたの生きる道」と、自分が干渉することで生じるはずの責任を回避している。また、自分が干渉されることについても、「くれぐれもじゃましないでね」というように、自分の行動に深く干渉されることを嫌がっている。
…。なんつーか,イタイねこの人
この歌詞は主に「私たち」を主語としているのに,「自分」という個を主語と曲解し「私たちと誰か」の話を「自分と他人」「個と社会」という平板な話にすりかえている。
「助けてあげられなくはない」は消極的なのではなく善意の押売りを避けつつの精いっぱいの積極性の表明であるし,「うまくいっても ダメになってもそれがあなたの生きる道」は責任回避ではなくあなたの生き方への尊重の表明だ。
要するにこの人は,歌詞が表明している自立と他者への尊重に裏付けられた連帯,といったその一切をまるっきり理解していない。
当然この歌詞のなかに,そうした「生き方」を理解できないカワイソウな人たちへの最低限度の「諸注意」とせめてものヤサシサが含まれていることも分からない。
何が「近年の若者にみられる」だよ。
この書き手こそ「私の生きる道」を「邪魔」しそうな,黙ってみていて欲しい対象だねー。こーゆー,一見「理解のあるオトナ」が一番タチが悪いのさ。
posted by doino at 20:28| 埼玉 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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